エバユーススリムFは漢方書「宣明論」に記載されている代表的な漢方処方の一つである「防風通聖散」を服用しやすい錠剤にしたものです。体力が充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな方の肥満症、高血圧や肥満に伴う便秘・むくみ・動悸・肩こり・のぼせに効果をあらわします。漢方薬独特のにおい、苦味を抑えたフィルムコート錠です。
「防風通聖散」は、体内にたまった水分などを排泄(発汗・排尿・排便)させる漢方薬として古くから知られており、利尿作用のあるカッセキや排便作用のあるマオウなど18種類の生薬で構成されています。
この「防風通聖散」は漢方でいう「実証」、すなわち腹部に皮下脂肪が多く便秘がちな方、いわゆる「固太り」でへその辺りが突き出た体型の方が対象とされています。
エバユーススリムFは1997年に発売されました。エバユーススリムFは、第一三共ヘルスケアより従来から販売しているビタミンB2B6主薬製剤「エバユースB26」、ビタミンEC主薬製剤「エバユースEC」のシリーズ品として位置付けられています。
エバユーススリムFの主要成分は、様々な生薬が配合された防風通聖散エキス粉末になります。漢方薬は自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。防風通聖散には、“防風”や“麻黄”など病因を発散して治す発散性の生薬を中心に、熱や炎症をさますもの、便通をよくするもの、無駄な水分を取り去るもの、あるいは血流をよくする生薬などがいろいろと配合されています。これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。病院では、煎じる必要のない乾燥エキス剤を用いるのが一般的です。
体力の充実している「実証」向けの方剤です。したがって、体の虚弱な「虚証」の人、胃腸の調子の悪い人、また、発汗の多い人には向きません。
麻黄には、心臓や血管に負担をかける交感神経刺激薬のエフェドリン類が含まれます。そのため、高血圧や心臓病、脳卒中既往など、循環器系に病気のある人は慎重に用いる必要があります。
ふつう、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に飲みます。顆粒は、お湯で溶かしてから、ゆったりした気分で飲むとよいでしょう。むかつくときは、水で飲んでもかまいません(熱証の人、あるいは吐き気に用いるときは、冷たい水で飲んだほうがよいことも)。もし、食欲がなくなったり、吐き気を催すようでしたら、食後でもよいです。
エバユーススリムFは18種類の生薬で構成されている防風通聖散を錠剤にした漢方製剤です。腹部に皮下脂肪が多いポッコリとしたおなかで、便秘がちの方の肥満症、便秘、むくみ等に効果を発揮します。手軽に服用できる錠剤で漢方薬のにおいを抑えた、とても飲みやすいフィルムコート錠です。