「消風散(しょうふうさん)」は、漢方の原典である『外科正宗(げかせいそう)』に記載されている漢方薬で、かゆみが強く、分泌物があり痂皮(かさぶた)が出来るような「湿疹・皮膚炎」、「じんましん」等に用いられています。
『ツムラ漢方消風散エキス顆粒』は、「消風散」から抽出したエキスより製した服用しやすい顆粒です。
白虎加人参湯などと同じく皮膚疾患の治療効果のある漢方薬です。基本的に人体の内側ではなく、表面に表れる病状に有効な働きを示します。肌が弱い人やアレルギー体質の人の皮膚トラブルによく用いられます。具体的には炎症を起こしてあかみがかった状態や、しつこく続くかゆみなどの症状に効き目があります。
ジュクジュクした汁が出てくるタイプの湿疹にも有効です。
消風散は、17世紀に記された中国の医学書である外科正宗に記載されているように、古くから使用されてきた歴史を持っています。
体の表側から侵す病因を表す風を、散らして消すというのが名前の意味となっています。
消風散には、生薬としては、地黄(じおう)、石膏(せっこう)、当帰(とうき)、牛蒡子(ごぼうし)、蒼朮(そうじゅつ)、防風(ぼうふう)、木通(もくつう)、胡麻(ごま)、知母(ちも)、甘草(かんぞう)、苦參(くじん)、荊芥(けいがい)、蝉退(せんたい)の13種類が配合されています。
生薬にはそれぞれ役割があり、石膏や知母は炎症を鎮める作用があります。防風や荊芥には皮膚疾患を和らげる働きがあり、蒼朮や木通はじゅくじゅくした湿疹を改善させます。これらを組み合わせることで、湿疹などの症状に対応します。