カローミン
特徴
寝付けない、眠りが浅いといった一時的な不眠症状の緩和に効果のある、第二類医薬品です。合感冒薬（かぜ薬）や鼻炎薬、外用のかゆみ止めなどに含まれていることで知られるカローミンの有効成分、ジフェンヒドラミン塩酸塩には、脳の中で覚醒の維持・調節に関与しているヒスタミンのはたらきを抑える作用があります。このジフェンヒドラミン塩酸塩のはたらきにより、ヒスタミンがヒスタミン受容体に結合するのをブロックし、睡眠鎮静作用をもたらし、不眠症状の緩和を助けます。
製品の歴史
カローミンの有効成分、ジフェンヒドラミン塩酸塩は、皮膚のかゆみを鎮めたり、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を抑えたりする目的で広く使われていますが、服用により眠気を催すという副作用があります。カローミンはこの眠気をもよおす作用に着目して作られたお薬です。
主要成分について
カローミンの主要成分は「ジフェンヒドラミン塩酸塩」です。
まとめ
医師の処方箋を必要とする睡眠薬はベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬が主流ですが、これらの成分はどれも市販薬で使うことができません。カローミンは、風邪薬や花粉症のお薬などに使用されるジフェンヒドラミン塩酸塩を主要成分とした抗ヒスタミン製剤です。病院で処方される睡眠薬に比べて、効果は薄いかもしれませんが、医師の処方箋を必要としない点において、非常に手軽であり、軽い不眠症状にある方や、生活環境等の変化などにより、一時的な不眠状態にある方、また、副作用や依存症などのリスクを少なくしたいと考える方が、頓服薬として使用するのに向いている製品だといえるでしょう。
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山田 陽子
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